チェコのプラハをわがままチョイス。シニア旅のおすすめポイント

プラハに到着したものの、どちらを向いて歩いて行けばいいのかも分かりません。とりあえず、チケット売り場を探して、地下鉄、トラム、バス、ケーブルカーの全てで使える乗車券を購入。プラハには3日間滞在しましたが、取りあえず24時間有効のフリーパス「1日券」を手に入れました。

事前の情報収集が充分にできてなかったので、駅でウロウロ、道でウロウロ。古い街は雰囲気があり素敵ですが、旅人には困ることもあります。困りながらも楽しんだプラハのシニアにおすすめのポイントを紹介します。

困った!! エレベーターなし 石畳はデコボコ

迷い迷い地下鉄乗り場にたどり着き、降りてからも迷ってばかり。レトロな雰囲気の地下鉄駅で一番困ったのが「エレベーターが無い!!!」「どうやって地上に上がるの?」。高齢者領域に踏み込んだ身としては、重いスーツケースを抱えて階段を登りきる自信は全くありません。とは言え、このままという訳にもいきません。結局、スーツケースを一段一段引っ張り上げるという荒業で、やっとのことでカレル橋近くの街角に立つことができました。

「いざ、ホテルへ」と歩き始めましたが、今度は石畳が邪魔してスーツケースのキャスターが素直に回ってくれません。おまけに道行く人たちが振り返るほどの「ガラガラ」という大きな音が恥ずかしく、イライラ感を盛り上げます。そのため、せっかくのカレル橋を観光しようという気力も失せ、ひたすらホテル目指して歩きました。

注意
・プラハの地下鉄の駅にはエレベーターがないことも。事前に調べて、エレベーターのある駅で降りることをおすすめします。

・石畳はデコボコで、スーツケースを引っ張って歩くのは大変です。タクシー利用も考えて。

お目当ての元貴族の館ホテルに大満足

私たちが宿泊したホテルは、橋から歩いて2~3分の所にある「レジデンス ウチェルネオ オーラ」。ここは、貴族の家を改装したホテルとのことで、とても楽しみにしていました。ホテルを見つけるのは簡単でしたが、インターホンで呼び出しカギを開けてもらわないと中に入れないシステムに少し戸惑いました。繁華街に面しているためか、宿泊客にはホテルに入るカギと部屋のカギが渡され、セキュリティー管理をしっかりしているようでした。部屋は、天井の高いつくりや調度はアンティークそのものでしたが、水回りは現代のものに改装してあり快適。ただし、私たちの部屋にはバスタブがなくシャワーだけ、食事は併設の小さなレストランでできます。

向かって左がレストラン、右がホテルの入り口ですが、レセプションにたどり着くまでがひと苦労

朝食は、アメリカンやブリティシュ、フレンチなどメニュー豊富で、驚くことにジャパニーズもありました。夕食もここで取りましたが、日本人の舌にも合う美味しさでした。なにより良かったのは、街ゆく人々を眺めながらゆっくりできるところ。 近くに土産物屋やコンビニなどもありロケーションにも満足。お勧めのホテルです。

きれいに盛り付けられた朝食。美味しかったので滞在中ずっとこれをチョイス
Sjun
Sjun

シニアにおすすめ!!
旅の楽しさは宿で決まるといつても過言ではありません。ぜひ、プラハらしい古いプチホテルで貴族気分を味わってみてください

夕暮れのプラハを歩き、教会コンサートに感動

夕暮れのカレル橋はとてもロマンチック

プラハの初日は、ホテルでひと休みした後、夕暮れ時のカレル橋と旧市街を散策しました。事前にガイドブックでしっかり情報収集した夫は、カレル橋にある30体の像の中から「聖ヤン・ネポムツキー像」「聖フランシスコ・ザビエル像」を探すことに熱中。殉教者である「聖ヤン・ネポムツキー像」は、この橋に最初に建てられた彫像で、頭上の5つの星が目印です。この像の台座部分にあるレリーフに触ると幸せになるという言い伝えがあるそうで、観光客がこぞって触るためかその部分はピカピカ。もう一つのザビエル像は、彼を支える人たちの中に東洋人がいるというのでまじまじ見ましたが、それが東洋人かどうかはよく分かりませんでした。

幸せになりたい人たちの願いで光り輝いています

 橋を渡り、ブラブラと旧市街の細い道を歩き、St. Giles Churchという小さな教会の前でチケット売りの女性と話しているうちに、そこで開かれるバイオリンコンサートを聴くことになりました。実は、プラハ滞在中に1回は教会コンサートに行きたいと思っていた私にとっては正に「渡りに船」。開演時間までに簡単な夕食をとり、教会の中に入ってその豪華な装飾と荘厳な雰囲気にビックリ。席に座るとベンチがほかほかで更にビックリ。どうやらホットカーペットが敷いてあったようてす。教会内は真冬並みの寒さで、これがなかったら早々に退散していたと思います。ちなみにシニア割引もあり、歳を重ねることで得することもありました。

厳かな雰囲気の中で聴く音楽はクラシック好きでなくても感動します

ところで、肝心の演奏ですが、「ブラボー」の一言に尽きます。2つのバイオリンとビオラ、チェロの弦楽四重奏は教会の音響効果もあり鳥肌ものの音色です。ヴィヴァルディ「四季」から「春」と「冬」、ラヴェル「ボレロ」など、観光客向けと思われるお馴染みの曲10曲が次から次へと流れ、弦楽四重奏だけでなく、パイプオルガンが大音量で鳴り響く迫力に圧倒されました。

Sjun
Sjun

シニアにおすすめ!!
教会コンサートは、一年中、毎晩どこかで開かれているそうで、気軽な服装でOK。カジュアルにクラシック音楽を楽しめる教会のコンサートは、行く価値大です。ただし、寒い季節はとても冷えるので防寒対策は万全に

絢爛豪華な図書室は必見

「哲学の間」天井の見事なフレスコ画

プラハで行きたいと思っていたのは、現在は民族文学博物館になっているストラホフ修道院にある「哲学の間」「神学の間」と名付けられた2つの図書室。中世から受け継がれてきた図書室は、後期バロック様式の素晴らしい天井画に彩られ、膨大な本が整然と並んでいました。残念ながらここは室内に入ることが出来ず、入り口で見学するだけ。それでも、こんなに美しい部屋で読書した昔の修道士たちがうらやましくなりました。そして、廊下に陳列されていた豪華な本は、書物というより宝物。滞在時間は短かったですが、とても印象深い図書室でした。

Sjun
Sjun

シニアにおすすめ!!
「世界で最も美しい」と言われる図書室は驚くほどゴージャスな装飾。著名人も見学に訪れるといいます。プラハへ行ったら、絶対行ってみてください。
見逃したらもったいない

黄色いバスに乗って気の向くままに観光

黄色のほかにも同じようなバスがたくさん走っています

プラハの見どころは、「ホップオン・ホップオフバスツアー」という黄色のバスに乗って観光しました。このバスには「ダウンタウンルート」「ビール製造所ルート」「ヴィシュフラドルート」の3つのコースがあり、1回、24時間、48時間有効のいずれかのチケットを買えば乗り降り自由。好きな場所で降りてマイペースで観光できる、私たちにピッタリなツアーでした。

ダウンタウンルートは、定番のプラハ城や旧市街地、ヴァーツマス広場などの観光スポットが網羅されており、座席のチャンネルを合わせれば、オーディオガイドで日本語の説明も聞けました。その上、ヴルタヴァ川のクルーズまでついていて、至れり尽くせり。私たちは、ホテルのカウンターに置かれたパンフレットで知りましたが、日本で事前予約も出来るみたいです。

Sjun
Sjun

シニアにおすすめ!!
初めての慣れない街での移動は大変です。なので、なるべく楽な方法を選びましょう。乗り降り自由な観光バスは気楽な街めぐりにピッタリです

プラハ城内はまるでテーマパーク

大聖堂のステンドグラスの見事さには圧倒されます

さて、プラハ城の中は広く、チケットを買うにもどこに行ったらよいのかわかりません。「聖ヴィート大聖堂」の中で、奥へ行こうとしたら係員に止められ、「あっち」と指示された方向へ行くと大聖堂の向かい側にチケットセンターがありました。ここでもシニア割引があり、ちょっぴりお得感を味わいながら、「聖イジー教会」「旧王宮」「黄金小路」へと進みました。

中庭では、伝統的なお菓子「トゥルデルニーク」を焼いていたり、豚の丸焼きがグルグル回っていたりと、ちょっとした市場の雰囲気。色々な国からやって来た外国人たち(もちろん私たちも)は、みな楽しそうに飲んだり食べたり。中世もこんな感じだったのかなと思いつつ黄金小路へ。22番の家は、昔、カフカが仕事場に使っていたそうで、今はカフカ関連のグッズを売っていました。この小路の家々では、当時の人々の暮らしぶりを展示していて、小さな村のようでもあり、映画のオープンセットのようでもありました。

プラハ城の中は大勢の外国人たちで大賑わい

タイムスリップしたようなプラハ城を後に、旧市街へ。広場では、イースターを迎えるためのフェスタが開かれていて、まるでクリスマスマーケットのような屋台が並んでいました。そこで昼食を取り、クルーズの乗船場所へ移動。約1時間のクルーズで川からの景色を楽しんだ後は、バスに揺られて新市街をグルッと巡りホテル近くで下車。本当に使い勝手の良いツアーでした。

Sjun
Sjun

シニアにおすすめ!!
プラハ城はプラハ観光のメイン。観光客でごった返しています。城内は広いのでポイントを絞ってめぐるといいですよ。全部まわっていたらヘトヘトになること間違いなし

船から見るカレル橋も素敵

まとめ

3日間の滞在でしたが、見どころが多いプラハは、私たちのペースではほんの一部しか観光できませんでした。ですが、気ままに目に留まったお店に入ったり、バスやトラムを乗り継いで行きたい所へ行ける自由さは、集合時間にしばられる団体ツアーとはひと味違った楽しさがありました。チャンスがあればプラハを再訪し、教会コンサートをハシゴしたいものです。