はじめてのクリスマスマーケット巡り

はじめてのヨーロッパひとり旅、はじめてのクリスマスマーケット巡り・・・2016年12月13日から4泊6日ではじめてづくしの旅をしてきました。セントレアからヘルシンキを経てミュンヘンへ。ミュンヘンを起点にして、ニュルンベルグローテンベルグ、ミュンヘン市内など全部で7カ所のクリスマスマーケットを歩き回り、南ドイツのクリスマスを満喫しました。

南ドイツはどこへ行っても清潔で、町はとてもきれいでした。それぞれのマーケットはクリスマスグッズで埋め尽くされ、サンタクロースや雪だるまなどの人形やツリーのオーナメントなどのほか、なかには「これ何?」というものもあり、興味が尽きません。

行くまではドキドキでしたが、はじめてのヨーロッパひとり旅に南ドイツのクリスマスマーケットを選んだのは大正解でした。テロの不安を感じながらも、ドイツの人々が伝統を守って来た楽しいイベントを見ることができてとても良かったです。ぜひ、みなさんもクリスマスマーケットめぐりしてみてください。楽しいですよ。

雨にけむるニュルンベルグのクリスマスマーケット

滞在したミュンヘンから最初に訪れたのはニュルンベルク。「ドイツで最も美しいクリスマスマーケット」と呼ばれているそうで、旧市街の大聖堂を中心にインビスと呼ばれる屋台がたくさん並んでいました。短い滞在時間で全てを見て回るのは難しく、目に留まったお店をハシゴするという感じでブラブラ。気になったのは、星やサンタの形をしたオーナメントにもなるクッキーです。色とりどりの可愛いお菓子に釘付け。買わずにはいられませんでした。

可愛すぎてどれを選べばいいか迷いに迷うクッキー

ニュルンベルクはソーセージが有名だそうで、香ばしいにおいをさせた屋台がたくさん並んでいました。私は「せっかくだからゆっくり食べたい」とレストランへ。たまたまひとりで食べていた日本人と相席になり、名物のソーセージとビールで楽しいランチになりました。

名物のソーセージは8本でひとり分?

ローテンブルクのウィンドウディスプレイにうっとり

可愛らしい街並みのローテンブルクは、クリスマスマーケットがとてもお似合い。ニュルンベルクに比べ屋台の数はさほど多くはないものの、夕暮れに浮かび上がるツリーのもとにたくさんの人が集っていました。クリスマスキャロルを合唱するグループもいて雰囲気満点。

中央広場にはたくさんの人が集まってお祭りのよう

おもちゃ屋さんのウィンドウには素敵に飾り付けられたお人形たちが並んでいて、足を止めて見入ってしまいます。ここの名物はシュネーバル(スノーボール)という揚げ菓子で、さわるとホロホロと崩れそうでしたが缶入もありお土産にたくさん買っている人も。

思わず見とれる可愛いディスプレイ

パートテルツで出会った美味しいもの

クリスマスマーケットの楽しみは何といっても食べ物です。屋台では、ソーセージやピザ、串焼きなどのほか、バームクーヘンもそこで焼いていました。味は、ちょっとパサついていて、日本のそれとは別物(日本の方が美味しい?)でしたが屋台で売っていることに驚きました。

そして、どのマーケットでも「グリューワイン」というホットワインを売っていて、買い物客はマグカップに入った温かいシナモンなどのスパイス入りのワインを飲みながらおしゃべりしたりお店を見て回ったりと、とても楽しそうでした。ドイツの冬はとても寒いので、昼間はともかく夜はお酒でも飲んでいないと凍えてしまいそう。寒い冬を楽しく過ごすための伝統だと思います。

マグカップは返却するとお金が返ってくるデポジット制

パートテルツで出会ったのは、パンに溶けたチーズをのせてラズベリージャムをトッピングしたもの。チーズとジャムがこんなに合うと思っていませんでした。今回のクリスマスマーケットで食べたもので一番美味しかったです。

パンとチーズとジャムのバランスが絶妙

ミュンヘンのクリスマスマーケットめぐり

ミュンヘンの中心部では、あちこちにクリスマスマーケットがあり、歩いて4カ所回りました。そのとき案内してくれた日本人女性の話では、「(テロの影響で)例年より店の数がかなり減っている」とのこと。マーケットは町の中心部の広場で開かれており、そこにぎっしりと出店が並んでしまうとイザというときに逃げ場を失うため、人々が逃げるための空間を確保しているとのことでした。また、近頃は日本人観光客が激減し、反面、中国人観光客が増えているそうです。

テロの影響で日本人観光客が激減したというミュンヘン

ミュンヘンで面白かったのは、「中世クリスマス市」。屋台もそこで働く人たちのコスチュームも中世風。日本でいうなら時代劇村のようなクリスマスマーケットです。昔はこんな感じで人々が集って、飲んだり食べたりおしゃべりしたりして楽しい時間を過ごしていたんだなと、タイムスリップしたような感覚になりました。

ここは中世のテーマパークみたい

まとめ

私は以前からシュトレンというお菓子が大好き。毎年クリスマスの時期になるのを楽しみにしています。というわけで、本場のシュトレンを食べたいとクリスマスマーケットで買い集めてきました。ずっしりと重いお菓子ですから、帰りのスーツケースがずいぶん重くなってしまいました。帰国後、友人を招いてお茶会をしたところ、「いろいろなシュトレンが味わえた」と大好評。やっぱり、日本のものとはひと味違って美味しかったです。

シュトレンの食べ比べは最高の旅みやげ

ミュンヘン滞在中、目立った危険はありませんでしたが、物乞いの多さに驚きました。道路に座り込む人、いきなり話しかけてくる人など、日本では目にしなくなった物乞い(私が子どもの頃は日常的に見かけました)の人たちの存在とどこまでも清潔な街並みとの不調和感がドイツの状況を象徴しているのかもしれません。

そんなことを感じながらも興奮気味に旅を終え帰国した途端、「ベルリンのクリスマスマーケットにトラックが突っ込む」というショッキングなニュースが飛び込みました。12名の方々が亡くなり、大勢の人たちがケガをしたとのこと。本当に痛ましく残念です。「旅は平和でないとできない」という世界一周したピースボートで耳にした言葉を思い出し、改めて実感した旅でした。