ポーランドの古都「クラクフ」に行ってみて!! シニアの感動ポイントがいっぱい

クラクフは、ポーランドのワルシャワに首都が移る前の古い都です。日本でいうと京都のような街だといいます。私たちは、その近郊にある「ヴィエリチカ岩塩坑」にどうしても行きたかったので、ワルシャワから電車で移動。クラクフに2泊しました。

まるまる1日を使って観光しましたが、本当に雰囲気のある素敵な街でした。シニア旅におすすめのスポットを紹介します。

電車に乗ってワルシャワからクラクフへ

16:00台のまだ明るい内にワルシャワを発ち、最初は物珍しさもあってワクワクしていましたが、いつまでたっても到着しません。おまけに、列車が途中から逆方向に進み始め「どこに連れて行かれるんだろう」と不安になってきました。

夫の予想では2時間半程度だということでしたが、それを過ぎても一向に着く気配がありません。窓の外は暗闇が続き、これがひとり旅だったらとゾッとしました。結局、およそ4時間半かかってクラクフに着きましたが、その頃にはふたりとも疲れから無口に。黙々とホテルへの道を急ぎました。駅に隣接したホテルにして本当に良かったです。

今でもよくわかりませんが、どうやら遠回りの列車に乗ってしまったようで、当初乗ろうとしていたのが直通、もしくは特急だったと思われます。それにしても、1等で1人3,000円(2017年3月)足らずとは、本当に驚きです。

Sjun
Sjun

電車に乗るまでがハラハラドキドキ。
ホームが分からずウロウロ。
時刻表が分らないのはとても不安でした。

旅の最大の目的はヴィエリチカ岩塩坑!!

クラクフでの2日目は、今回の旅で一番楽しみにしていた「ヴィエリチカ岩塩坑」観光です。ここへは、個人で行く自信がなかったので、日本を発つ前に現地オプショナルツアーを予約しました。

ただ、出発直前ということもあり選択肢がとても少なく、悩んだ末にベルトラの「世界遺産ヴィエリチカ岩塩坑と聖キンガ礼拝堂半日観光ツアー」に決めました。ただし、ワルシャワと同様、これも英語ツアーです。 当日は、ツアースタッフがホテルまで迎えに来てくれたので、ゆっくり朝食をとることができました。

同じホテルから私たちを含め4組が参加。乗り込んだ大型バスは、いくつかのホテルに寄りながら参加者をピックアップし、途中、アウシュヴィッツ強制収容所に行く人たちと分かれ、別のバスから新たな人たちが乗り込んで、いよいよ岩塩坑へ向けて出発です。

岩塩坑の入り口で待ちます

言葉が通じなくても感動を共有

岩塩坑では、グループ毎にガイドがついて説明してくれます。個人だと何人かのグループにならないと出発できないようですが、私たちはほとんど待ち時間なく見学を始めることができました。

まずは、階段をドンドン降りていきます。バスの中でスタッフから「エレベーターもあるけど、中は暗いので怖いよ」と暗に階段で降りることを勧められました。なので、迷っている人もいましたが、結局、全員が階段で行くことに。一挙に数百メートルを降りていきました。

岩塩坑の全長は、なんと300㎞以上。なにしろ13世紀から1996年の閉鎖までの700年にわたって掘られていたというから驚き。坑内ツアーは、約2.5㎞を2時間程度で巡ります。ところどころに採掘の様子を人形で表した展示のほか教会などがあり、見学ポイントではガイドが英語で説明してくれます。

坑内に入るとき手渡されたレシーバーがあるので、少し離れていても説明を聞くことができます。かなり集中して聞かないと説明がサッパリ頭の中に入ってきませんが、そこにいるだけで充分に圧倒される凄さがありました。

岩塩でできた壁のレリーフ、見事です

地下の大聖堂は岩塩の宮殿?

何といっても圧巻は、「聖キンガ礼拝堂」。薄暗い坑道を進んで行くと、いきなり広い空間を見下ろす場所に出ました。そこは、岩塩で出来たシャンデリアが灯り、正面に祭壇が飾られている地下101.4メートルにある礼拝堂。

階段を下りていくと、天井から壁、床に至るまで全て岩塩で出来ており、壁には見事な彫刻が施され、床は岩塩タイルが貼られていることが分かりました。これらをそこで働く坑夫たちが造ったというのだから驚きです。危険な仕事に携わる彼らの祈りが、このような見事な形になったのだと思います。

あまりの見事さについつい写真を撮りたくなりますが、礼拝堂内での撮影には別途料金がかかります。お金を払った人はシールを胸に貼り、思う存分パシャパシャ。ですが、私のコンパクトデジカメでは思うような写真は撮れませんでした。残念。こうして、大満足のうちに見学を終えました。

Sjun
Sjun

シニア旅ポイント!!
ポーランドに行くなら「ヴィエリチカ岩塩坑」は絶対に見逃し禁止です。そこで働いた人たちの苦労の結晶が迫力を持って私たちに迫ってきます。必見です。

これも岩塩でできています。信じられないくらい美しい

服装計画は大失敗

旅で困るのは、急な気温の変化です。特に、季節の変わり目の旅は、どこに照準を合わせて服装計画を立てればいいのか悩みます。今回は、夫の「たぶん日本のひと月程度前の感じじゃないかな」という言葉を信じて、暖かい服ばかり準備しました。特に、「ヴェリチカ岩塩坑は夏でも寒いので注意」とのガイドブックの案内もあり、この日はセーターにダウンジャケットというスタイルで出かけました。

ところが、坑内は気温の変化が少ないため、夏は涼しく冬は温かいので、観光を始めてすぐにダウンは手荷物に。あまりの暑さにセーターも脱いでしまいたいと思いましたが、そうもいかず、汗ビッショリになりながらの観光になってしまいました。

旅先では、「調節のために重ね着が基本」といいますが、あったかアイテムの重ね着をしてしまった私は、ホテルに戻る頃にはのぼせてグッタリ。部屋で休んだ後、隣接するショッピングセンターで薄手の半袖Tシャツを買い、その場で着替えた途端に頭も身体もスッキリ、爽やか。俄然、やる気が出てきました。気付けば、街ゆく人は半袖姿ばかり。急に夏がやって来たようです。みなさんは、旅の服装計画は信頼できる情報の収集をお忘れなく。予想外の気温の変化に速やかに対応できる服装が、旅の健康管理にとっても重要です。

Sjun
Sjun

シニア旅ポイント!!
観光は欲張らずに疲れたら休む、これが鉄則です。個人旅行は、計画変更が簡単にできるので便利です。

中世の街を馬車で巡る

岩塩坑を見学した後、ホテルの部屋で買ってきたパンをかじって2時間ほどお昼寝。夕方になってやっと「世界遺産クラクフ」の旧市街の観光に出かけました。

ホテルから旧市街の入り口「バルバカン」まで歩いて5分程度。ゆっくり歩いて古い街並みを堪能しました。ツアーのようにガイドの説明はありませんが、見どころを馬車に乗って巡ることが出来たのも、予想外の楽しさでした。

街の中心にある中央広場の織物会館の中は、お土産物屋がズラーッと並び、たくさんの観光客が興味津々に物色していました。この旧市街には、まるで何かのお祭りのように多くの人たちが押し寄せていて、よく分からないけど何かワクワクする雰囲気でした。

馬車で街をひと巡りし、日本で予約しておいた「ショパンピアノコンサート」の会場へ。小さな建物の3階にある小さな部屋で、ショパンの曲にふれつつクラクフの夜を過ごしました。

Sjun
Sjun

シニア旅ポイント!!
クラクフの旧市街では、ぜひ馬車に乗って街巡りしてください。見どころを押さえつつ、中世にタイムスリップしたような気分になれますよ。

日頃できない体験ができるのも旅の楽しみ

旅のまとめ

私たちの「クラクフ旅」のポイントをまとめます。

➀シニアの旅は健康管理が一番重要です。途中で体調を崩してしまっては、せっかくの旅を満喫できないばかりか、旅行のスケジュールを変更しなくてはならなくなります。ですので「疲れたら休む」、これ鉄則です。

②日本での知名度は低いですが、「ヴェリチカ岩塩坑」へは絶対行くべし。特に「聖キンガ礼拝堂」は、それが全て岩塩でできているとは信じられないほどの迫力です。長くポーランドの経済を支えてきた岩塩採掘の歴史も興味深いものです。

旧市街は馬車に乗ってタイムスリップ気分を味わうのもGOOD! 「市街を歩いて一周するのは自信がない」というシニアにはおすすめの観光ツールです。

ポーランドと言えばショパン。クラクフで聴く必然性はありませんが、古い街の一角で聴いたショパンは思い出深いものになりました。おすすめです。