「会議コーディネーター」は「会議デザイナー」

~講座「課題解決のための会議のプロセスを考える」より①

会議のコーディネートとは、会議のプログラムをデザインし、その実現をサポートすることです。つまり、会議計画を立て、会議が目的を果たすために最も適する方法を考え、会議の方向性がぶれないための進行サポートを行うということです。

この場合の「会議計画」とは、特定の課題解決のために行う複数回の会議を想定しています。ですので、課題を明確化していることが前提条件です。この「課題の明確化」とその共有が重要です。

団体や組織からの相談でよくあるのは「〇〇だから困っている」とか「△△が問題です」というものです。この困っている事や問題点を「課題」にすることができなければ解決策を話し合うことはできません。問題点をいくら話し合っても、現状に対する愚痴を吐き出すだけになり、いつまでたっても解決策にはつながりません。

そして、もっと厄介なのは、置かれている状況が同じでもメンバーそれぞれの視点が異なることで、感じている問題点が異なるということです。これについては、「悩みを掘り下げ、ニーズを掘り出す」と「問題から課題を見つける」の項目で詳しく書きたいと思います。

会議コーディネーターはこうしたメンバーの視点や認識の違いを踏まえた上で、問題を課題に変換し、その解決策を話し合うための会議のプログラムを作成します。ここで重要なのは、ただ議題を決め時間配分するだけではなく、「メンバーが話し合いのプロセスを理解し、目的に近づくための議論を進めることができる会議プログラム」であることが必要です。ここが会議デザイナーとしての腕の見せ所です。

私は、この「プロセスを理解する」ということに注目し、会議に出席した人たちが会議の道筋を理解するために、そのプロセスを「ストーリーとして考える」ことをお勧めしています。さまざまな立場の人たちが出席する会議では、その経過が理解できないことで会議が錯綜することがよくあります。課題解決のための話し合いを一つのストーリーとして組み立て説明することで、会議メンバーの理解度は格段に高まります。

「会議コーディネーター」は、「会議デザイナー」でもあり、課題解決のためのストーリーを語る「会議のストーリーテラー(語り部)」でもあるのです。