揺れる世界情勢の影

最近、連日のようにテロのニュースが報じられています。トルコの事件は、テロではなくクーデターの失敗のようですが、そこでも多くの人々が亡くなっています。

 私は、戦後生まれなので、これまでの人生で戦時中のような「生」と「死」を分ける緊迫した場面に接したことはありません。それでも、ジャカルタで生活していたころ,1度だけクーデターに遭遇したことがあります。

 当時のインドネシアは政情が不安定でしたが毎日の暮らしでそれをハッキリ意識したことはなく、クーデターも真夜中に空中を飛び交う銃弾の音を聞き、翌日の不発弾処理の事故に遭わないために幼い子どもたちと家で息をひそめていた事ぐらいしか記憶に残っていません。それは、身近な人がケガをしたとか、亡くなったということがなかったからかもしれません。そして、何より駐在者の私たちには詳しい情報を入手することが困難で、その上、私自身が外地の政情のことより、自分と家族の駐在生活を無事に乗り切ることで精いっぱいだったからです。

 2001年、アメリカで起こった9.11同時多発テロ事件以降、世界の情勢はドンドン危険な方向に向かっているような気がします。そこに日本も確実に巻き込まれています。本当に心配です。

 20143月から3カ月半をかけてピースボートで巡った世界一周でも、ただ単に「治安が悪い」というだけではない「世界の将来に対する不安感」が漂う状況を漠然と感じました。船旅に出かけた頃には「アラブの春」がおさまったかに見えていましたが、エジプトのニューポートへの寄港が急遽取りやめになったのは、爆弾騒ぎと暴動が原因と聞いています。ギリシャでは財政危機を脱するためにかなり厳しい緊縮財政に取り組んでいて、そのためデモや暴動が起こり治安も悪化していたようで、観光中の注意喚起が何度もありました。

 このような世界の状況が長期間続いたその先に、いったいどのような事態が待っているのでしょうか。テロは外国で遭遇する特別な事ではなく、日本でも起こりうる身近な事になりつつあると感じます。それを防ぐために、いったい何ができるのでしょう。何をしなければならないのでしょう。普通の人々の普通の生活の中でできる事を考え、実行していかなければならないと強く思います。