モヤモヤ感と不安が広がる選挙結果

 昨日の参議院選挙の結果に不安を感じています。私は、護憲派でも改憲派でもありません。正直、よくわからないのです。しかし、「戦争は絶対にダメ」という気持ちだけは強く持っています。

 私の父は15歳のとき、志願して第二次世界大戦で従軍しました。詳しいことは分かりませんが、銃撃戦で大けがをして終戦の時には足が少し不自由だったそうです。父の両足には多数の銃創の痕があり、摘出できなかった弾の破片が亡くなるまで体内に残っていました。

 しかし、私が「戦争は絶対ダメ」と思うのは、身体の傷のことだけではありません。父は84歳で亡くなるまで、自分が生き残ったことを心のどこかで恥じていました。それは、極限状態の戦場で自分を救ってくれた戦友が、そのとき亡くなってしまったことが深い心の傷になっていたからです。

 母もまた子どもの頃から思春期までを戦時中という時代の中で過ごしました。勤労動員で働いていた工場が地震で崩壊し、そのとき多くの同級生を失いました。そして、空襲で生まれ育った家を失いました。それよりなにより、青春という一生に1度だけの時間を失いました。

 父も母も真面目に生きてきた普通の人たちです。当時の政府が決めた事を疑いもせず、素直に従った若い国民でした。母はよく「あの頃はそういう教育だったから」と言います。父は、老いても「もう一度戦争になったら、家族のために戦う」と言っていました。

 私は、両親の人生を通して、何十年たっても消えない戦争の影を感じながら育ちました。戦争は、私たちのような庶民の人生を奪います。壊れた町が復興しても、消えてしまった時間は戻りません。戦争は天災ではありません。疑う余地のない人災です。

 これから、この国がどのように変わっていくのか分かりませんが、「戦争は絶対にダメ」という強い気持ちを持ち続け、今後の選挙で意志表示としての投票を続けていくつもりです。