★出版予告 おとぎ話の町 アルベロベッロ

ナポリの思い出は、指輪の忘れ物

アルベロベッロ4月18日、イタリアオプショナルツアーの最終日。前日の夜到着して、翌日の午前7時にアルベロベッロに向けて出発。約4時間半のバス移動です。結局、せっかくナポリまで行ったものの、観光は一切なくただホテルに泊まっただけ。おまけに、朝食は紙袋に入ったクラッカーとジュースなどを手渡され移動中のバスの中でモソモソと食べることに。ツアー同行者たちはほとんどがシニア世代で、起きてすぐにパサパサした食事はなかなか喉を通りません。しかし、みんなお行儀よく黙々と食べていました。

バスに乗ってしばらくたって、私は重大なことに気づきました。「指輪がない!!」。そういえば、昨夜就寝前に外してサイドテーブルに置いたまま。慌ただしく出発準備をしている内に、すっかり忘れてしまいました。寝ぼけ眼で部屋を出るときにチェックしたはずが・・・。気に入って大切にしていたものだったので大ショックでしたが、「引き返して」と言い出す勇気もなく、自己責任だと自分に言い聞かせて諦めました。後にも先にも、ピースボートの旅でモノを無くしたのはこれだけです。

そうこうしている内に、お昼近くになってやっとアルベロベッロに到着。あいにくの曇天で、時折、小雨がバラつく空模様。アルベロベッロは、そこに建つ「トゥルッロ」という特徴的で可愛らしい家とその街並みで有名です。白い壁の上に円錐形に石を積み上げた屋根を載せたこの建物は、16世紀から17世紀にかけてのもの。現地ガイドの話によれば、当時は「漆喰で塗られた屋根がある家」が税の対象だったため、役人が税金を取り立てに来るときに住民が屋根を壊し、役人が去った後にまた積み直したそうです。童話に出てくるような可愛らしいデザインの屋根には、とても現実的な理由があったのです。

メルヘンチックな家には、今も人が暮らしています。たぶん、観光ルートになっていたのだと思いますが、一軒のトゥルッロに入ることができました。こじんまりとしていますが、生活に必要なトイレやキッチンもあり、レンガを積んで作った飾り棚もありました。その家の男性は、ゾロゾロと侵入し、キョロキョロと見学する私たちをソファに座ったまま迎え、「写真撮っていいよ」とばかり手招きし、彼と夫とのスリーショットにも機嫌よく応じてくれました。観光客慣れしていると言ってしまえばそれまでですが、ほんの少しだけでもその土地の住民と交流できたことで、満足度が増しました。

住民の居住する地区を抜け、お店が立ち並ぶエリアに到着した頃、雨が激しくなり気温も下がってきました。お土産物屋が立ち並ぶその道は急な坂で、雨水がザァザァと流れていきます。教会を見た後、フリーに散策しましたが、土砂降りの雨と寒さでいったんお店に入るとなかなか出る気になれないほど。日本のテレビで紹介された日本人女性が家族と共に営んでいるお店は、日本語が通じることもあって、引っ切りなしにお客がやってきてたくさんのお土産を購入していました。勿論、私たちも色々買い込みました。日本語で説明してもらうだけで、商品の魅力が大幅にアップするのは不思議です。

★これは「おきらく夫婦のサラッと世界一周・ピースボートで巡るヨーロッパ編」の予告版です。近日出版予定の本編にご期待ください!!